平成29年7月5日、朝倉市・東峰村・日田市で大規模な水害が発生しました。JR日田彦山線は、平成25年7月14日の「九州北部水害」で被災した以上の被害となりました。現在、添田(福岡県添田町)~夜明(大分県日田市)間の約30km弱が運休中です。
 実は7月2日(日)にレトロな人気路線である日田彦山線の鉄旅を楽しみ、更に大行司駅~岩屋駅の間を歩き、3つの鉄道眼鏡橋を見て回りました。
 *大行司駅舎
 *駅構内
 *大行司駅のホームは高台にあります。

 ☆大行司駅は昭和21年9月に開業。今度の水害でホームへの法面が崩れ、駅舎が倒壊しています。

 大行司駅⇔筑前岩屋駅に架かる3つのめがね橋を見て回ります。 コンクリート多重アーチ橋で昭和13年には完成していました。昭和31年3月15日、英彦山駅-大行司駅間が延伸開業。小倉と日田が繋がりました。

 ・松尾橋(第二大行司橋梁)
 ・タイムングよく気動車が橋を通過
 ☆手前の小川が宝珠山川、山里の清流で地域を潤す川ですが、未曾有の短時間豪雨に、お手上げでした。

 ・奈良尾橋(宝珠山橋梁)全長79.2m、高さ20m 
  *経済産業省近代化産業遺産 九州・山口の石炭産業発展の歩みを物語る近代化産業遺産群で 筑豊炭田からの石炭輸送・貿易関連遺産です。
 ☆水害で棚田の青々とした風景も一変してしまいました。
 ・棚田親水公園での宝珠山川  6月上旬にはホタルが乱舞する川でした。

 ・金剛野橋(栗木野橋梁)全長71.2m、高さ20m 岩屋駅手前のアーチ橋
 ・車窓より金剛野橋を渡る

 ・岩屋駅 駅前は、釈迦岳トンネルからの湧き水「岩屋湧水」を汲みに来る人々で賑わっていました。「岩屋湧水」は福岡県で唯一「平成の名水百選」で、湧水量は1日約15,000t、硬度は約31度の軟水の名水です。有料給水装置が設置されています。

 ・岩屋駅ホームより釈迦岳トンネルを望む。 釈迦岳トンネルは長さ4379mで九州管内第2位のトンネルです。今回の水害で土砂が流入し、現在トンネル入口は水没しています。
 ・岩屋駅舎は二代目で、平成9年(1997年)岩屋神社を模し、消防団の倉庫と合築となっています。
 ・岩屋駅手前の沿線桜並木。左手の土手は4月から5月に、ツツジが綺麗です。


 日田彦山線は田舎の四季が堪能できるローカル線です。水害により運行再開には数年は要するとも言われています。
 沿線も含め被災された地区の早期の復興を願います。