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ラジオ深夜便、ご存知ですか? [西高1回生寄稿集]

西高1回生 二宮 正博

  東京在住でありながら福岡西一会の世話人、徳永さんから投稿の案内をいただきました。関東と福岡の両方の西一会に参加している関係上の配慮かと思いますので、近況報告に加えて、番組に出演して頂ける人物の紹介をお願いすることにしました。

 福岡を離れて4年、東京渋谷にあるNHKの放送センターで週に2日か3日、ラジオニュースを読むアルバイトをしています。全国放送が多いのですが関東ローカルもあります。日勤だったり宿泊勤務だったりと、月毎に仕事が決まりますが、もちろん当方の都合が優先されます。

  もう一つは「ラジオ深夜便」の進行役、アンカーとやらを第五週の水曜日に担当しています。これは、年に4〜5回しかないので、深夜便の中で放送する番組を提案し制作するアルバイトもしています。
ラジオ深夜便 二宮先輩.jpg
*月刊誌「ラジオ深夜便」より

 10数年前、2度目の福岡局勤務で迎えた57歳の定年退職、その年が近ずくにつれ、退職後何をしたらいいのかが見つけられない中、歳下の上司から打診を受けました。
 「退職後、このまま福岡局で仕事を手伝ってもらう事は出来ないでしょうか?」というもの。
 退職時の職場に病欠者がいるものの補充がなく人員不足に陥ってしまうからで、もちろん渡りに舟と二つ返事でOKしました。それ以来、ずるずるとそれまでの延長で仕事を続けて来ました。
 退職したものの、何と14年間も、現役時代の流れで仕事をする幸運に恵まれて来たと言えます。

  4年前に福岡から東京に転居しましたが、福岡の頃、東京にいた後輩から「東京で仕事をする気はありませんか」と打診されていた関係もあり、すんなりとラジオニュースを読む仕事をさせてもらっています。

 そして半年ほど経った頃、今度は深夜便の責任者から、「年に数回ですが「ラジオ深夜便」を担当する気はありませんか?」と声を掛けられました。想定外のことで「小生でよければやらせてもらいます」と返事をして、3年目を迎えています。

 番組は23時15分から翌朝5時迄の6時間という長時間の生放送ですが、フリートークで好きな時間喋ることなど出来る筈もなく、決まり事を喋って繋いで行くのが殆どで、やや欲求不満に陥っていました。

 そんな中、番組提案をし採択されれば、アンカーの立場で番組制作ができることが分かったのです。深夜便は芸能や歴史、文芸と言った文系の内容が殆どで、理系の内容が少ないことに気づいたのです。そこで、昨年からアンカー企画、「サイエンスは今」を始めました。様々な分野の先端技術研究の現状と将来、そして課題を分かりやすくお伝えしようというものです。
  かつて、ビルの一部屋を占めていたコンピュータ、今では同程度の性能は手のひらに乗るスマホになりました。そのスマホでさえ音声や画像認識はおろか通訳機能を搭載するなど、コンピュータの進化は止まることを知りません。
 科学技術は人間の歴史と共に進歩発展してきましたが、新しい技術が次々に生まれています。中でも、人工知能の進化は世界を一変させる可能性を秘めています。
 先端科学のあらゆる現象が、私にとって大変興味深い対象になっています。

 さて、 知りたいテーマは多いのですが、出演者を見つけ出し放送で実現するまでには、正直言って結構大変な思いをしています。

 それぞれのテーマの研究者や開発者は、インターネットのお陰で容易に見つけ出す事はできるのですが、およそ40分間、分かりやすく話しをして頂ける方かどうかの見極めが、中々つかないのです。

 私が現役の頃は、約束などを取付ける事無く、フラリと訪ねて首実験をすることが出来たのですが、今は当然のことながら、約束を取り付けてからしか会うことは出来なくなりました。ネットには電話番号の記述がないのがほとんどで、電話で話をしてみる事も先ず不可能になりました。

 そんな難しさもある中、最近気づいた重大テーマがあります。人工知能の時代に入ったコンピュータは世界を変えて来ましたが、もう一つ世界を変える事象に巡り会った感覚です。
 それは、ゲノム編集という技術です。ゲノムとは遺伝情報のことで、そのゲノムを、あたかもビデオ編集するように切り貼りして、遺伝情報を書き換えるものです。 動植物の品種改良が短時間で出来るようになるばかりか、エイズやガンの克服はおろか、やろうと思えば、人間の改良もできるという技術です。

 これまでに放送したテーマは、「人間にとって科学とは 」、「自動運転自動車」、「ロボットと暮らす未来 」、「ゲノム編集とは何だ!」、「IoTで変わる生活 」、「GPS新時代がやって来る」。 
月刊誌ラジオ深夜便 車.jpg
*月刊誌「ラジオ深夜便」より

 この企画、残念ながらリスナーからの反応はあまりありません。関心が無いのか、話が面白くないのかよく分かりません。私が知りたいテーマは数多くあり、深夜便のネームバリューのせいか、それぞれの分野の専門家の皆さんは、出演交渉をすると概ね快い返事を下さるのです。

 もう一つの提案枠として「明日へのことば」があります。この枠でのご協力をお願いしたいのです。

 色んな分野で活躍している人への40分間のインタビューで、聴いている人が「へぇー、こんな人がいるのか、自分の生き方の参考になるな」と、感心してもらえる人だと提案が採択されやすい傾向にあります。
 
 何本か提案をして、採用されたのは以下の2本です。
 「スーパーITおばあちゃん、若宮正子さん」。62歳になって初めてパソコンに触れ、独学でプログラムを勉強し、iPhoneスマホのアプリを制作して、アップルから新製品発表会に招かれ、最高齢のアプリ開発者として世界中に紹介された83歳のおばあさん。
月刊誌ラジオ深夜便 女性.jpg
*月刊誌「ラジオ深夜便」より

 もう1本は、日本科学界の御意見番的存在の池内了(いけうちさとる)さんに、「科学技術の光と影」というテーマで話を聞きました。
 池内さんは「ヤバンな科学」「科学の落とし穴」「禁断の科学」など多くの著書を通じて、科学の内実を伝え、科学の未来をバラ色に描くのではなく、科学は使い方次第で善から悪に転化することを忘れず、むしろ科学がもたらす影を常に想像して、その弊害を少なくするために科学とどう付き合うべきかを考え続けてきた人です。

 たまたま、科学関係の人になりましたが、どんな分野でもかまいません。

 佐高の大先輩で、官僚のトップとして5人の総理を支えた古川貞二郎さんに関東西一会の会合でお会いする機会があり、「あるべき官僚の姿」を語ってもらおうと打診しましたが、本には書けても放送では難しいと断られました。
古川さんを囲んで.jpg
*古川先輩を囲む「関東西一会」
 
  こう書いてくると、何かハードルが高そうに感じられるかも知れませんが、世間には人知れず、コツコツと一途に打ち込んでいる人が大勢いらっしゃるようです。そうした人の掘り起こし、是非全国に紹介したらどうだろうかという人を教えていただけると有り難いのです。よろしくお願いします。

NHKラジオ深夜便ホームページ:http://www4.nhk.or.jp/shinyabin/
ラジオ第1 毎週月曜~日曜 午後11時15分
祝日 午後11時10分
FM 毎週月曜~日曜 午前1時05分
*西高1回生・同窓の二宮さんは5週水曜日担当!

*紹介は福岡栄城会HPでも連絡可能です。
連絡先 eijo.fukuoka@gmail.com

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